仕事に慣れてきた社会人3年目、約2割は不満や悩みは「特になし」
給与・待遇…29.6%
人間関係…21.4%
仕事内容…16.5%
労働時間(残業時間・休日など)…10.2%
勤務地…1.9%
特にない…20.4%
職場や仕事における不満や悩みについて聞いてみたところ、最も不満のもととなっているのは「給与・待遇」で29.6%。社会人3年目の約3割が、給与や待遇面に不満を抱いているようです。
具体的には「拘束時間のわりに給与が少ない」「他と比べて給料が低い」「ボーナスがない」「正社員になれない」などの声が挙がりました。
2番目に多かった回答は、「人間関係」で21.4%。
「仕事をしない人がいる」「今の時代にあってない考え方の人が多い」「人間関係のいざこざがある」などのコメントがあり、約2割が人間関係に悩んでいるようです。
次に多かったのが、不満や悩みは「特にない」という回答で20.4%。
自由回答でも、「人間関係もよく、残業代も出る、休みも取れるので特に不満はない」「周りの人にも恵まれて楽しく仕事ができている」との声がありました。
この2割の人を除き、大なり小なり不満や悩みを抱えている社会人3年生たち。それを解消するために、取り組んでいることはあるのでしょうか?
不満や悩みがあっても、解消法は「ない」「わからない」が65%以上
ある…32.3%
ない…55.5%
わからない…12.2%
先のアンケート結果で、社会人3年目の約8割が不満や悩みがあると答えていたにも関わらず、「ない」(55.5%)「わからない」(12.2%)で合計67.7%となり、不満や悩みの解消法を知らない人が多いようです。
社会人1年目のビジネスパーソンを対象に行った先月のアンケートでは、「ある」が51.6%、「ない」が38.1%、「どちらとも言えない」が10.3%と、ある・ないがほぼ逆転した結果でした。世代間でも不満や悩みへの向き合い方に差があるようです。
解消法が「ある」と回答した32.3%の社会人3年目の皆さんに、その方法について詳しく聞いてみました。
不満や悩みを解消するために行動を起こしている約5割の人が「他者へ相談」
家族や友人に相談…30.2%
上司や同僚に相談…20.8%
転職活動…17.0%
副業…11.3%
勤務地の異動願い…7.5%
セミナーやイベントに参加…3.8%
その他…9.4%
不満や悩みを解消するために、他者に相談している人が多いようです。「家族や友人に相談」と答えた人が30.2%、「上司や同僚に相談」と答えた人が20.8%。約半数の人が誰か他の人に相談し、悩みを解決しようとしているようです。
その他には、「転職活動」(17.0%)「勤務地の異動願い」(7.5%)で現在の職場環境を離れたり、「副業」(11.3%)で別の活躍場所や収入を得たりすることで、不満や悩みを解消する努力をしている人も。勤務地の異動願いよりも副業が上位に挙がっているのは、昨今の副業解禁の流れによるところもありそうです。
上司や同僚に相談すると答えた約2割の人は職場の人間関係が良いと考えられますが、それ以外の人はどうなのでしょうか?
どちらかといえば、職場の人間関係は良好! 目標となる先輩社員像とは
良い…24.8%
どちらかといえば良い…43.2%
どちらかといえば悪い…13.1%
悪い…5.8%
どちらともいえない…13.1%
「良い」「どちらかといえば良い」を合計すると68.0%、「悪い」「どちらかといえば悪い」を合計すると18.9%という結果に。
人間関係が「良い」と回答した人のコメントには、「理不尽に怒ったりする人がいない」「いじめやパワハラなどがない」「お互いにコミュニケーションをとれており、輪を乱すような人もいない」などがありました。昨今、ハラスメントやコンプライアンスなどに関する意識が高まってきた結果、人間関係の問題も少なくなっているのかもしれません。
しかし、人間関係が「悪い」と答えた人の中には、「上司同士が対立している」「下の面倒をみようという気がない」「コミュニケーション不足」とコメントする人も。
このような職場環境にある社会人3年目の皆さん、目標にしたい先輩や上司はいるのでしょうか?
はい…50.0%
いいえ…31.6%
わからない…18.4%
50%の人が、目標にしたいと思う先輩や上司が職場にいると答えました。
「経験・知識共に豊富でどんな事案にも対処できる人」「仕事ができる人、人の気持ちが分かる人」「褒めるところはしっかり褒めて、叱るところは叱ってくれる。上司としての責任を持ってくれる人」など、後輩・部下思いで仕事のできる先輩社員に憧れる人が多いようです。
最後に、先輩や上司から、どんな言葉をかけられたいか、自由回答で答えてもらいました。
「この仕事やってみる? など自分を褒めてくれて、新しいことに挑戦させてくれると嬉しいと思う」
「頼りがいがでてきたね」
「困っていることや、相談しにくいことが有れば教えてね」
「早く帰って良いよ」
「成長したね」
最も多く挙げられたのが、「いつも頑張っているね」という言葉。新入社員と違い、3年目ともなると褒められることも少なくなってくるもの。そんな中で「頑張って仕事をしている」ことを認めてほしいと思っている人は多いのかもしれません。
社会人3年目、仕事に慣れてきて不満や悩みよりも、やりがいや満足を感じている人が多いよう。むしろ、仕事や職場に満足を感じているからこそ、これまでの2年間、取り組んでこられたのかもしれません。皆さんの頑張りはきっと、いつも誰かが見ていてくれるはず。
文=松村知恵美
編集=末松早貴+TAPE
■調査概要
実施期間:2020年6月18日~21日
手法:インターネットアンケート
モニター:Fastask
サンプル数:206名
対象:全国の20〜29歳の入社3年目社会人男女 会社員・公務員
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