日本の社会は、大学の出身学部によって、その後の進路が大きく左右される傾向にあります。
例えば、理工学部出身者の半数以上(56.0%)がメーカーで就業していることや、経済学部出身者の3分の1(34.4%)が営業職に従事しているというデータ(キャリアコンパス調べ)があります。
ではさらに、出身学部と年収に相関関係があるとすれば、大学受験時の選択が将来の年収を左右するともいえますよね。そこでビジネスパーソン5,000人を対象に行ったアンケート調査から、出身学部別の平均年収を算出し、ランキング形式で並べてみました! その結果は下記の通り――
出身学部別の平均年収ランキング(20代)
1位 医・歯・薬学…406万円
2位 情報…396万円
3位 経済・経営・商…389万円
4位 理・工…387万円
5位 法・政治…383万円
6位 社会…341万円
7位 農・獣医・畜産…332万円
8位 スポーツ・健康科学…329万円
8位 文・人文…329万円
8位 環境…329万円
8位 教育…329万円
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12位 外国語…318万円
13位 看護・保健・福祉…306万円
14位 芸術…302万円
15位 国際…300万円
16位 家政・生活科学…285万円
17位 観光…283万円
18位 心理…275万円
出身学部別の平均年収ランキング(30代)
1位 医・歯・薬学…506万円
2位 理・工…495万円
3位 経済・経営・商…480万円
4位 法・政治…476万円
5位 情報…471万円
6位 農・獣医・畜産…423万円
7位 教育…416万円
8位 スポーツ・健康科学…407万円
9位 国際…402万円
10位 社会…394万円
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11位 文・人文…389万円
12位 芸術…383万円
13位 環境…382万円
14位 外国語…376万円
15位 看護・保健・福祉…353万円
16位 観光…340万円
17位 家政・生活科学…322万円
18位 心理…290万円
20代・30代どちらも1位だったのは、医・歯・薬学系でした。この結果は20代の業種別平均年収のランキングからも分かるように、平均年収ランキングで1位のメディカル業界で薬剤師や臨床開発など医療系専門職への就職率が高いことが影響していると考えられます。2位にランクインした情報学部も、前述の平均年収ランキングで2位のIT業界への就職が50.0%とほかの学部卒と比べて多いことが理由として考えられます。ただ同学部は30代のランキングでは、5位にランクを落としており、30代以降の年収の伸び代は、決して大きくないといえるのかもしれません。
同様に20代と比較して30代で順位を落としていたのは、20代で6位にランクインしていた社会学部。社会学部出身者の勤務先業界の傾向を見ると、年齢とともに年収が上がっていく傾向が強いメーカーへの就職率が低いことに起因しているといえそうです。逆にメーカーへの就職率が56.0%ともっとも高かった理・工学部は20代では4位でしたが、30代では2位にランクインしていました。
以上のデータから、専門性が高く就職先として平均年収の高い技術系や医療系の職種に就く人が多い学部の方が、平均年収が高いことが分かりました。
ランキング下位を見ると、20代・30代の両者ともに最下位であった心理系の学部卒業者の43.8%が、職種別20代の平均年収で最下位であった事務・アシスタント職に就職していることからも、出身学部による就職先への偏りが、ランキングの高低に関わらず、結果に影響していると言えます。
皆さんの年収は、自分の学部平均と比べていかがでしたか?
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※この記事は2014/02/21にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています
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