いよいよ始まった新社会人生活。フレッシュな新人としてできるだけのことはしたいけど、覚えることが多すぎてなかなか即戦力になれない……!そんなジレンマを抱えている人も少なくないのではないでしょうか。
それもそのはず、企業で一般的に使われているビジネス用語には普段聞きなれないカタカナ語も多く含まれており、それぞれの単語の意味を理解していなければ先輩社員の会話についていくのさえ大変です。
ここでは少しでもその悩みを解消できるよう、よく使われるビジネスカタカナ語を紹介していきたいと思います。
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新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語
「サマリー」|summary
「サマリー」とは「まとめ」の意味を持ちます。もととなった英単語の「summary」が「概要・要約」を意味するように、ビジネスシーンにおいての「サマリー」とは長い文章やデータなどの要点をまとめることを意味します。
また、会計や経理においての「サマリー」は、「合計」や「総計」という意味もあります。
「サマリー」には、限られた時間のなかで膨大な資料を読み込む場合などに、サッと目を通すだけで内容を理解できるというメリットがあります。また、「サマる」「サマっておいて」のように動詞的な用いられ方もします。
【使用例】
上司:悪いんだけど、この報告書を明日までにサマっておいてくれないか。
部下:やってみます。つかんでおくべきポイントはありますか?
「スコープ」|scope
「スコープ」とは「範囲」を意味します。
限られた時間と資源を最大限に活かすために、プロジェクトの「スコープ」をあらかじめ定義しておくことを「プロジェクトスコープ」と言います。
また、プロジェクトが生み出すシステムやサービス、文書などを定義する「プロダクトスコープ」も覚えておくと便利なビジネス用語です。
【使用例】
部下:本件、ユーザーの動きを見るために、〇×施策のケースを当てようと思います。
上司:その視点は有意義ではあるが、今回のプロジェクトにおいては「アウト・オブ・スコープ(範囲外)」だな。
「ストレッチ」|stretch
ストレッチ体操やストレッチデニムなどの言葉でよく耳にする「ストレッチ」は、ビジネスシーンではちょっと違った意味合いを持ちます。
英単語の「stretch」とは、引き伸ばすことを意味します。転じて、企業やビジネスパーソンが指す「ストレッチ」とは、背伸びをしても届かないような高い目標設定を意味します。
「ストレッチ」を人材育成に適用するのには賛否両論があり、部下に困難な課題を与えることで能力向上につながるとの意見と、無理を強いる行為はパワハラになりかねないとの意見とがあります。
あなたの会社がもし「ストレッチゴール」を設定することになった場合は、上司とよく話し合ったほうがよさそうですね。
【使用例】
上司:君には大きな可能性を感じるからこそ、「ストレッチゴール」を目指してほしい。
部下:できるかどうか不安ですが、具体的にはどのような目標でしょうか?
「シュリンク」|shrink
「シュリンク」とは「縮小」のこと。おもに市場の縮小を意味し、IT業界などでよく使われている用語です。
ちょっと耳慣れない単語なので、ビジネスシーンで使いこなせるとかっこいいですね。
ちなみに、もととなった英単語の「shrink」には俗語で「精神科医」の意味も持っています。
【使用例】
営業:このマーケットに伸びしろがありそうなので、もう少し予算を追加するのはいかがでしょうか。
クライアント:いや、「シュリンク」する可能性も同様に高いから、このタイミングでは勝負をしかけないほうが無難だ。
「フリーアドレス」
こちらは英単語が語源と思いきや、「フリーアドレス」という言葉もはたらき方も、実は日本固有のものです。
会社の限られた空間内でできるだけ多くのデスクスペースを確保するために、社員が好きな場所で仕事をできるようにカフェスタイルの机とチェアを設置したのがはじまりと言われています。
社員が携帯電話とノートパソコンを持ち歩いて、空いている机で仕事をする「フリーアドレス」スタイルは、デスクスペースを効率化するだけでなく、社員それぞれがお気に入りの場所を見つけたり、毎日を新しい気持ちで始められたり、気分転換にもなりますね。
【使用例】
大学同期A:うちの会社は「フリーアドレス」制だから、その日の気分によって2階から4階までのフロアを自由に選べる仕組みになっているんだ。
大学同期B:毎日違う席で仕事ができるって、気分転換になっていいね。
「リモートワーク」|remote work
「リモワ」とも省略される「リモートワーク」は、英単語から直訳すると「遠隔作業」という意味になりますが、実質的には場所を選ばない新しいはたらき方の総称で「テレワーク」とも言われます。
ICT(情報通信技術)の発達により、会社に出勤せずともパソコンや携帯電話を通じて同僚や上司とコミュニケーションを図り、自宅からでも、カフェからでも、コワーキングスペースからでも業務を遂行できるようになりました。
実際に対面しての会話ができないなどのデメリットはありますが、「リモワ」を認めている会社は増えてきています。
【使用例】
上司:明日の午前中は「リモワ」、午後は直行でA社へ営業に出かける予定だ。
部下:分かりました。なにかありましたらメールでご連絡します。
まとめ|ビジネスカタカナ語は知っておいて損なし!
「フリーアドレス」や「リモートワーク」などのビジネスカタカナ語は、現代のはたらき方を定義する言葉として知っておいて損はないでしょう。
ただし、口頭やメールではあくまで必要に応じて使いたいもの。伝えたい内容がストレートに伝わる言葉を選びつつ、上司や同僚と円滑にコミュニケーションを取れるようになれたら、もうビジネスマンとして一人前ですね!
【よく使われるビジネスカタカナ語まとめ】
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