「CEO」「CFO」「CIO」……これらは欧米の企業で使われている肩書きですが、最近では日本にも少しずつ浸透してきています。どの肩書きにも「C」と「O」が共通していて、これらはまとめて「CxO」と呼ばれます。
今回は、代表的な「CxO」職の6つを紹介します。この機会に学んでおきましょう。
最初に、共通部分について確認しましょう。
Cは「Chief」、Oは「Officer」の略で、直訳するとそれぞれ、「(組織の)長」「(会社などの)役員」を指す言葉です。
このCとOの間に、それぞれの部門に関わる単語の頭文字が入って「CEO」「COO」……となり、日本語ではそれぞれ「最高〇〇責任者」と訳されます。
ここからは、代表的な「CxO」をアルファベット順で紹介します。
CEO
大辞泉によると、「米国型企業で、企業意思の決定権を持つ最高の役職名。会長、社長という従来の呼称にはとらわれない」というCEO職。有名どころだと、Appleのティム・クック氏、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏がそれにあたります。
実は日本の法律にはCEOの規定が存在しませんが、代表取締役や社長をCEOと呼ぶ日本企業も増えています。
CFO
最高財務責任者の名の通り、財務・経理のすべての実務を管轄し、経営戦略にリンクさせる役割を持っています。資金調達や投資など財務、経理の業務を通じて、企業の利益を大きくするのが目的。いわば、企業の金庫番のような役割です。
日本CFO協会(JACFO)は、「企業価値の向上を図ると共に、世界の基準に合わせた透明性を確保する財務管理力を強化し、さらには財務戦略を経営戦略に取りこみ企業活動をマネジメントしていく」役職であるとしています。
CIO
内閣情報通信政策監の政府CIOポータルによると、CIOは「情報システムの最適化の役割に加えて、組織や部門を越えて企業グループ全体を俯瞰した、経営の変革を推進する主導的役割が求められる」役職だと定義づけられています。
日々進化するシステム戦略や情報戦略を担当。先端技術を駆使してIT基盤を整備し、情報流通を正常に保つために非常事態へ備えることも重要な役割のひとつです。
CMO
欧米企業に置いて、マーケティングに関する決定権をもつ最高の役職と定義されているCMO。部門を超えて、広告・販売促進・企業ブランディングなど、さまざまなマーケティング活動を統括して行います。
近年では、ITや統計分析でビッグデータなどを扱うスキルも必要とされている役職です。
COO
大辞泉において、「CEOに次ぐナンバーツーの存在」と示されている肩書きです。CEOが企業の経営全般に責任を持つのに対し、COOはCEOの定めた経営方針や戦略に沿って、企業の日々の業務執行の責任を請け負います。
日本では従来、社長がCOOを兼任するケースも多かったのですがが、近年ではCOOを個別に設置するケースも増えています。
CTO
大辞林に、「最高技術責任者。企業マネジメント組織上での呼称」と定義されているCTO職。企業の経営戦略にテクノロジーを反映するための役割をもっています。
自社製品の開発・研究の方向性を定め、チームを率いて計画を進めます。
まとめ
本記事に挙げた6つの肩書きは、あくまでも代表的なものです。
すべての「CxO」を暗記できなくても、「CxO」の肩書きを目にしたときはまず、真ん中の「x」にあたる文字に注目しましょう。「F」ならFinancial、「I」ならInformationと、おおよそのアタリもつけられるようになります。
今回紹介した以外にもさまざま存在し、世の中の変化とともにますます増えていくと予想される「CxO」。これらを理解すれば、きっとビジネスのトレンドにも強くなれるはず。
文=まいにちdoda編集部
編集=末松早貴+TAPE
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