一般的に、30代は働き盛りと言われる年代です。20代の駆け出しの時期を過ぎ、自分の仕事にも自信がついている頃で、後輩に仕事のノウハウを教える立場にいる方も多いでしょう。
今回は、2021年9月~2022年8月の1年間で調査した最新の平均年収データから、30代の平均年収を業種別にご紹介します。
30代の平均年収は435万円!
30代ビジネスパーソンの平均年収は435万円でした。男女別では男性が474万円、女性が377万円です。20代の平均年収が342万円であることを踏まえると、20代から30代で100万円程年収が増える可能性があります。
30代の平均年収の特徴は、「ボリュームゾーンは300〜500万円台」「30代は年齢を重ねるごとに年収があがっている傾向」の2点です。それぞれ紹介していきます。
ボリュームゾーンは300〜500万円台
年収分布では300〜400万円未満が28.7%で最も多く、次いで400〜500万円未満が25.1%。300〜500万円未満の方が半数以上いることが分かります。20代では年収700万円以上の人が1.0%だったのに対して、30代では7.4%となっており、13〜14人に1人は700万円以上の年収を得ている計算になります。
30代は年齢を重ねるごとに年収が徐々にあがる傾向に
上の図からわかるように、年齢ごとの伸び額は基本的にプラスです(38歳から39歳除く)。つまり、30代では年齢を重ねるごとに収入アップが期待できるといえます。
30代の職業別平均年収ランキングTOP10
30代の職業別平均年収ランキングでは、1位「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」(コンサル系)、2位「企画/管理系」、3位「技術系(IT/通信)」でした。
コンサル系や企画/管理系は平均年収500万円超
それぞれ1位と2位の平均年収は500万円超で、他職業(職種)を引き離しています。40代の全職業の平均年収が495万円であることから、コンサル系や企画・管理系の職種の場合、30代にして40代の平均年収を期待できるかもしれません。
30代の業種別平均年収ランキングTOP10
30代の業種別平均年収ランキングは、1位「金融」、2位「IT/通信」、3位「総合商社」でした。
金融業界が唯一の500万円超えで1位
30代の業種別平均年収ランキング1位の「金融」は、平均年収が519万円でした。30代唯一の500万円台で、2位との差も30万円以上離れています。2位と3位の差は9万円、3位と4位の差は6万円程度で、一つ下の順位との差をみても10業種で一番大きな差となっているため、突出して平均年収の高い業種と言えそうです。
上記の10個の業種をさらに細かく分類した小分類でも、トップ10のうち半数近くを「金融」が占める結果となりました。1位は金融の「投信/投資顧問」で776万円です。そのほか、金融は「証券会社」「信託銀行」「都市銀行」がランクインしています。
なお、大分類業種で4位の「メーカー」も、「たばこ」「総合電機メーカー」「トイレタリー」の3つが小分類のランキングTOP10に入りました。
30代と50代を比較。将来の年収アップの可能性は?
上表では、30代の平均年収と50代(以上)の平均年収を業種ごとにまとめました。最も平均年収に差があるのは「総合商社」(484万円差)で、「IT/通信」(235万円差)、「メーカー」(230万円差)と続きます。
「総合商社」は、30代で平均年収3位の業種であるにもかかわらず、50代以上では1位であり他業種を圧倒しています(2位との差が240万円)。一方、30代で1位の金融は、50代で3位です。
このように、他業種と比較して30代の平均年収が低かったとしても、将来的にアップする可能性があります。そのため、今の年代の平均年収を見るだけでなく、幅広い視野から将来設計や職業選択することが大切です。
>>>「総合商社」「IT/通信」「メーカー」の50代平均年収はこちら
30代は、裁量が大きくなり仕事の大変さが増す一方で、やりがいを感じられるときでもあります。また、仕事で得られる給与への希望も生まれてくることでしょう。
あと数十年働いていくことを考える上で、今回の調査データを参考にキャリアプランを考えるのも良いかもしれませんね。
<出典>
平均年収ランキング(業種別の年収情報) 【最新版】
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