「拝受(はいじゅ)」どんな意味で使う言葉?使い方や例文も解説

「拝受(はいじゅ)」は目上の人に対して使用できる言葉です。取引先からメールや資料を受け取った際に使います。「拝受」を使いこなせるように、本記事で意味や使い方を理解しておきましょう。

「拝受(はいじゅ)」の使い方とは?

「拝受」とは、何かを受け取った際に使う謙譲語です。無事メールや資料を受け取ったことを相手に伝えるために使用します。

「拝受」を使うにあたって、いくつかの点に注意が必要です。本記事では、「拝受」の正しい使い方を解説します。

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「拝受(はいじゅ)」の意味

「拝受(はいじゅ)」とは、受け取ることをへりくだって使う言葉です。「見る」の謙譲語である「拝」と「受け取る」を意味する「受」で成り立っています。

「拝受」は謙譲語で丁寧な表現のため、目上の相手に対して使用可能です。

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「拝受」の使い方

「拝受」はビジネスシーンにおいて、さまざまな場面で上司や取引先などに使用できます。ここから、いくつかの使い方と例文を確認していきましょう。

取引先からメールを受け取ったとき

一般的に、ビジネスメールを受け取ったら24時間以内に返信することがマナーです。回答に時間を要するときでも、「拝受」を使って相手にまず受け取ったことを丁寧に伝えるとよいでしょう。

メールを受け取ったときの例文

取引先から受け取ったメールの内容がすぐに回答できるものでない場合、以下のように返信できます。

メールを拝受しました。担当部署で整理する必要があるため、今週木曜日までお時間をいただきたく存じます。

なお、返信に時間を要する際、「取り急ぎ〜、まで」を使うことがありますが、相手に失礼な印象を与えかねないため注意が必要です。「取り急ぎ」の意味や使い方については、以下の記事も参考にしてください。

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取引先から資料を受け取ったとき

郵便やメール便などで取引先から資料を受け取った際も、「拝受」を使って相手に報告しましょう。受け取ったことを使えることで、「無事届いただろうか?」という相手の不安を解消できます。

資料を受け取ったときの例文

先ほど、資料を拝受しました。早急にご対応いただき、ありがとうございます。

「拝受」の類語や混同しやすい表現

「拝受」には、類語や混同しやすい表現がいくつも存在します。ビジネスシーンで使い分けられるように、ここで違いを理解しておきましょう。

頂戴

「頂戴(ちょうだい)」とは、もらうことをへりくだって使う言葉です。ものをもらう際や飲食する際に、へりくだって「頂戴する」と表現します。

なお、相手に名前を尋ねる際に「お名前頂戴します」と使うことがありますが、マナー違反と考える人もいるため注意しましょう。

「頂戴」の例文

取引先から受け取ったメールの内容がすぐに回答できるものでない場合、以下のように返信できます。

(来社した取引先から手土産を受け取って)ありがたく頂戴します。

拝領

「拝領(はいりょう)」も、ものをいただく際に使う言葉です。「拝」が謙譲語であることから、「拝受」と同様に目上の相手に対して使用できます。

ただし、古くから使われてきた言葉のため、状況によって堅苦しい印象を与えることがある点に注意が必要です。また、「拝受」がメールや資料などをさまざまなものに対して使用できる言葉であるのに対し、「拝領」は一般的に贈り物など重要なものを受け取った際に使います。

「拝領」の例文

(上司から腕時計を褒められて)
こちらは、社長賞の記念品として拝領したものです。

いただく

「いただく」は、「もらう」の謙譲語です。ものをもらう際、土産を受け取る際、何か言葉をかけられた際、など幅広い場面で使用できます。

「いただく」の例文

(取引先から手土産を受け取ったことを上司に報告する際)
A社の〇〇様より、お菓子をいただきました。

査収

「査収」は、「金銭・物品・書類などを、よく調べて受け取る」ことです。自分が資料を送付したり、メールに添付したりする際に、「ご査収の程よろしくお願いいたします」などと表現します。

「査収」の例文

ご依頼いただきました資料を添付ファイルにてご案内いたします。
ご査収の程よろしくお願いいたします。

「査収」の意味や「ご査収の程よろしくお願いいたします」の使い方を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。

mainichi.doda.jp

「拝受」を使う際の注意点

「拝受」を使う際、いくつか注意点があります。正しく使えるように、確認しておきましょう。

「拝受いたしました」は二重敬語とされることがある

「拝受いたしました」とする場合、「いたす」が謙譲語であることから二重敬語でNGと考える人が一定数います。近年、当たり前のように使われるようになったため問題ないという考え方もありますが、人によっては違和感を与えかねません。

悩んだ場合は、「拝受しました」を使う方がよいでしょう。

謙譲語のため同僚や後輩には使わない

「拝受」は謙譲語で、目上の相手に対して使う表現です。同僚や後輩にはかしこまりすぎて不自然なため、別の言葉を使用しましょう。

同僚や後輩に使う際は、「受け取りました」「受領しました」などと言い換えられます。

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相手から 「拝受」を知らされたら返信は必要?

相手から「拝受」を知らせるメールが届いた場合、こちらからさらに返信が必要か悩むでしょう。

一般的に、「拝受」を知らせるメールに対して「ご丁寧にありがとうございます」などと返信した方がより丁寧です。ただし、忙しい時に余計なメールの往復を嫌がる人もいるため、相手の様子や関係性などを考慮して返信すべきか判断するようにしましょう。

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「拝受」は目上の相手に受け取ったことを知らせる謙譲語

「拝受(はいじゅ)」とは?

「拝受」とは受け取ることをへりくだって使う言葉です。取引先からメールや資料を受け取った際に使います。

目上の相手に使う謙譲語のため、基本的に同僚や後輩相手には使用しません。相手の立場や状況などを踏まえて、「拝受」を使うようにしましょう。

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