- 「折を見て」とは
- ビジネスにおける「折を見て」の使い方
- 「折を見て」を使う際の注意点
- 「折を見て」の丁寧な言い換え表現・敬語
- 「折を見て」を英語にすると?
- 「折を見て」とは「機会があれば」を意味する言葉
「折を見て」とは、曖昧に回答せざるを得ないときや、スケジュールが未確定のときなどに使う言葉です。「折を見て」の注意点として、目上の相手への使用を控えること、何度も使わないことなどが挙げられます。
本記事で「折を見て」の意味や使い方をマスターし、ビジネスで相手に失礼な印象を与えないよう心がけましょう。
「折を見て」とは
「折を見て」とは、時期やタイミングを見計らうような場面で使う言葉です。ここから、「折を見て」の意味や語源について解説します。
「折を見て」の意味・読み方
「折を見て(読み方:おりをみて)」とは、「適当な機会を見つけて」や「時期を見計らって」などを意味する言葉です。「折」には、「機会」や「季節」などの意味があります。
なお、「折を見て」自体は敬語表現ではありません。
「折を見て」の語源
折り紙の「折り線を見ること」が「折を見て」の語源であるとされています。
折り紙を折ると、「折り目(線)」が現れます。この折り目を「良い機会」「良い時機」と考えて、「折を見て」が「適当な機会を見つけること」を意味する言葉になったのでしょう。
ビジネスにおける「折を見て」の使い方
ビジネスでは、相手から尋ねられた時点ではっきり回答できないときに「折を見て」を使う機会があります。今回は、2つのケースで例文と使い方を確認していきましょう。
曖昧に回答せざるを得ないときの例文
部下や同僚から何かを頼まれた際、その場で断定はできない場合に「折を見て」を使うことがあります。
違う部署の同僚:(□□の部署の)〇〇部長に先週申請出したんだけれど、どうなったのかな。直接尋ねにくいので、□□さんから聞いてもらえる?
自分(□□):最近、〇〇部長は色々と忙しそうだからね。折を見て、状況を確認するよ。
上記の例では、直属の上司にすぐ確認するのは難しそうなため、「折を見て」を使って同僚に回答しています。
スケジュールが未確定のときの例文
会議やイベントの開催自体は決まっていてもスケジュールの詳細が未確定の場合に、「折を見て」を使うことがあります。
(月例会議終了後)
次回月例会議の開催日時は未定です。折を見て、皆さまにメールでご案内いたします。
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「折を見て」を使う際の注意点
ビジネスで「折を見て」を使う場合は、いくつかの点に注意が必要です。それぞれ確認していきましょう。
目上の相手に失礼な印象を与えることがある
目上の相手や取引先に対して「折を見て」を使うと、失礼な印象を与えることがあります。なぜなら、「折を見て」を使われた相手は、その場で明確な答えを得られないためです。
また、そもそも「折を見て」には敬語のニュアンスがありません。目上の相手や取引先には、「折を見て」の代わりになる表現を使うこと、より具体的に回答することなどを心がけましょう。
「折に触れて」とは意味が異なる
「折に触れて」とは意味が異なるため、混同しないように注意が必要です。「折に触れて(ふれて)」には、「機会があるたびにいつも」という意味があります。
「折を見て」は、「機会を見て」「都合の良いときを見計らって」といった、自発的にタイミングを探ることに焦点を置いた言葉です。一方、「折に触れて」はある出来事が自分の意思とは関係なく、自然と起こった際に用いられるのが一般的です。
多用すると消極的な印象を与えやすい
「折を見て」を多用すると、相手に消極的な印象を与えやすい点にも注意しましょう。
「折を見て」は、はっきりしないときにも使える便利な言葉です。しかし、毎回「折を見て」を使っていると、(参加・対応などに対して)「単に消極的なだけでは?」「先延ばしするつもりでは?」などと相手に思わせてしまう可能性があります。
現段階でどうしても対応をはっきりさせられない場合に限り、「折を見て」を使うことを検討しましょう。
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「折を見て」の丁寧な言い換え表現・敬語
ここから、「折を見て」を丁寧に言い換えた表現や、敬語で置き換えた表現を紹介します。
頃合いを見計らって
「頃合い」とは、「適当な時機」や「ちょうど良い程度」のことです。「頃合いを見計らって」と表現することで、良いタイミングで何かしらの対応をすることを伝えられます。
上司:そういえば、A社に提案していた〇〇どうなったの?
自分:実は、今月末開催の△△イベントの準備で□□常務が検討する時間を確保できないようでして…。イベント終了後、頃合いを見計らって再度提案いたします。
「頃合いを見計らって」自体に敬語のニュアンスはありませんが、相手に丁寧な印象を与えられるでしょう。
「折を見て」を英語にすると?
「折」には「良い機会」の意味があるため、英語にする際は「chance」を用いることが一般的です。例えば、”If there is a chance,”とすることで「もしも良い機会があれば」(〜する)ことを伝えられます。
また、「然るべきときが来たら」(〜する)という意味で、”When the time is right,”のような表現もできるでしょう。
「折を見て」とは「機会があれば」を意味する言葉
「折を見て」は、「適当な機会を見つけて」や「時期を見計らって」を意味します。主に「機会があれば(〜する)」ことを伝える場面などで、使用できるでしょう。
ただし、「折を見て」を目上の相手や取引先に使うと失礼にあたります。なぜなら、敬語表現ではないうえに、その場で明確な答えを伝えられないためです。
目上の相手には敬語表現を使うことや、「なぜ今できないのか」「いつならできるのか」などの明確な答えも伝えることを心がけましょう。
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