メンタリストDaiGoが解き明かす「超集中力」! 没頭状態を作り出せれば人生は劇的に変わる

2016年10月、都内某所にて未来シフト株式会社が主催する「メンタリストDaiGo」さんを迎えての一般向けセミナーが開催されました。

メンタリストDaiGoが解き明かす「超集中力」! 没頭状態を作り出せれば人生は劇的に変わる

2016年10月、都内某所にて未来シフト株式会社が主催する「メンタリストDaiGo」さんを迎えての一般向けセミナーが開催されました。

DaiGoさんといえば、メンタリストとしてテレビや雑誌などのメディアに引っ張りだこのほか、ビジネスや恋愛など幅広いジャンルで人間心理をテーマにした著書が飛ぶように売れています。

今回のセミナーのテーマは、ビジネスの加速に欠かせない「集中力」。人生を変えるパワーを持つ「超集中力」を身につけるべく、会場には530名の方が集結しました。今回は特別にこのセミナーの全貌をお伝えします。ぜひ、永久保存版としてお手元に残しておいてくださいね!

これを知らなきゃ始まらない! 超集中状態への入り方、13項目


そもそも超集中状態とは、何か一つのことに「没頭している状態」を指します。その状態を意図して作り出そうというのが今回のセミナーの主旨。人間は集中状態が長ければ長いほど、幸せになるという研究結果も出ているそう。まずは必須である「超集中状態への入り方」13項目からご説明しましょう。

ただし、DaiGoさんが念押ししている「覚えておくべき大事なポイント」があります。それは「この方法が絶対ではない」ということ。人間にはどうしても個人差があるため、それを踏まえ自分らしくアレンジすることが必要だそう。

 

1、行動によって側坐核を刺激する


「側坐核(そくざかく)とは快感物質のドーパミンを分泌する作用がある、脳の神経細胞のこと。誰しも座ってジーッとしている状態では、集中力を持続できません。だから常に脳に新しい刺激を与えなきゃいけない。そのために今まで行ったことがない場所で仕事をしたり、集中したいタイミングの前にチャレンジングな要素があるゲームをしたり、脳を刺激することを意識してください」(メンタリストDaiGoさん:以下同じ)

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2、明確な目標設定をする


「目標の内容は人によって異なると思いますが、何か一つ明確な目標を定めること。その際にオススメなのが『ヘミングウェイ方式』です。これは、一つの目標を作業と時間の二つの軸で作ること。たとえば、作家なら『5ページ分書こう』という1日の作業の目標と『4時間机に座る』という時間の目標に分ける。そうすると、もし5ページ書けない日があっても『4時間粘ったからOK』と考えればいいので、達成感を得やすいんです。

そして、その目標を一度紙に書き出して、頭の中から取り出しましょう。紙を目の前に貼っておいても、横に置いておいても、お好みでいいですよ」(同)

3、選択と集中を意識する


「人間ができることは、ごくわずかです。その中で集中できることなんて、もっとわずか。それを認識しましょう。でも、そのわずかなできることを最強にすればいい。極端ですが、できないことは諦めて捨ててしまうのが集中するための一番の方法です」(同)

4、没頭状態の出入り口を記録する


「我を忘れて何かに夢中になった経験は、誰しもあると思います。その没頭状態の前後を思い出してください。静かな場所だったか、体を動かしていたかなど、そのときの条件と時間帯を記録しておくこと。そうすると没頭の入口と出口がわかるので、自ら没頭状態を作り出し、それを維持できるようになります」(同)

5、集中できた・普通・できないの3段階のログをとる


「一つ前の項目の延長ですが、非常に集中できたとき、そこそこだったとき、まったく集中できなかったときの3段階のログを記録しておきましょう。こうすることで、自分の集中タイムを把握しやすくなります。覚えておいてほしいのは、就寝・起床・食事のタイミングが毎日一定の人は、集中する時間帯も比較的同じになるということ。ですから、生活リズムを整えるのも大事なポイントです」(同)

6、行動にゲーム性を持たせる


「人間は、自分が行動したことに対するフィードバックが早いものに対して飛びつく傾向があります。だからゲームにハマりやすい。ルーティン作業は前回より1分1秒でも早く終わらせるなど、できる限り効果やレスポンスの早さを求めて取り組んでみてください」(同)

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7、最適な難易度を意識する


「簡単すぎることは飽きるし、難しすぎるものは諦める。それが人間です。ちょうどいい難易度とは知っていること半分、知らないこと半分の50:50の状態。これはロシアの心理学者、レフ・ヴィゴツキーの法則です」(同)

8、コントローラブルな状態に身を置く


「人間は自分が置かれている状況を自分でコントロールできているという感覚がないと、没頭することができません。コントロールされればされるほど義務感が強くなるし、すぐ飽きる。もちろん組織にいる人はすべてをコントロールするのは難しいと思いますが、その中でもコントロールできることはあります。

たとえば、指定された納期よりも少し短く期限を再設定してみるとか、言われた通りにやるのではなく創意工夫を凝らすのが大事なんです。完璧を目指さなくていいので、自分らしくやってみるのが一番」(同)

9、活動そのものに喜びを感じること


「やっぱり報酬や出世などのご褒美だけをモチベーションにしていては、持続はしません。今やっている仕事や勉強、それ自体が楽しくないとダメです。これを判断するのにもっとも簡単な質問がこちら。『今のお給料と同じ額のお金が毎月自動で振り込まれることになっても、自主的に今の仕事や勉強を続けますか?』。

仕事の中で企画は好きだけど事務作業は嫌い、なんて人もいるかもしれませんが、それは選択と集中で楽しいことだけをできる環境にもっていく努力をするといいですよ」(同)

10、邪魔のない環境作り


「集中を阻害するものを徹底的に排除することが、超集中には不可欠です。現代人だと携帯が鳴ったときに集中が切れることが一番多いですが、そのほかにも必ずあるはず。それを判断するためには、集中を邪魔された瞬間を記録しておくこと。これを一つずつ消していき、邪魔されない環境や時間を作り出すんです。とりあえず、超集中タイムのスマホの電源オフは鉄則ですよ」(同)

11、集中力がもっとも高い朝の2時間を逃さない


「集中力を司っているのは前頭葉です。この前頭葉を使って思考や感情をコントロールする力をウィルパワーといい、この力がもっとも強いのは朝起きた瞬間なんです。学者によっては、朝の1時間は夜の3時間にも匹敵すると言うぐらい。僕も実際に、朝の2時間で膨大な量のタスクをこなしています。大企業のCEOたちがこぞって早起きなのは、このため。

とくに大きな決断は朝にしてください。それが終わったらアウトプットや勉強、最後に単純作業。この順番をまちがえると、集中力を発揮して効率良く作業するのは不可能です。どうしても朝の時間が取れない人は、15?18分ほどの昼寝が効果的」(同)

12、運動した30分後から3時間までを逃さない


「側坐核を刺激すると集中力が高まるとお伝えしましたが、運動した30分後?3時間は超集中状態に入りやすいので、この時間も逃さないようにしてください」(同)

13、夜は何もしない


「よほど特殊な体質の人でない限り、夜は何も成果を生み出せません。諦めましょう。夜はもう何もしないと決めてください」(同)

ここが肝心! 超集中状態を維持するための7項目

 


超集中状態に入ったらその状態を維持するのが肝心ですが、これがなかなか難しいもの。ここでもDaiGoさんのオリジナルの方法が非常に役立ちます。自分なりにアレンジして試してみましょう。

1、集中状態は場所に宿ると知る


「集中状態は場所に宿ります。やること×やる場所を決めてリスト化しておきましょう。また、スマホでゲームなどエンターテイメントな行動をとる方は、2台持ちをオススメします。ゲーム用と仕事用で分けておくといいですね。

どうしてもやめられない習慣がある方は、その行動を始めるまでに20秒の時間がかかるように工夫をすると、習慣が消えやすくなります。あえて引き出しに鍵をかけて取り出しづらくするとか、ゲームアプリはスマホの奥底のフォルダにしまうとか(笑)。そしてもう一つ、集中するために関係ないものは視界から排除する。これも大事」(同)

2、代わりのことをしないためのタイマーを設定する


「没頭状態が切れてくると、徐々に他のことが気になってきます。そこが集中状態の境目で、実際に他のことをしてしまったら集中が終わってしまいます。そこで、何か別のことが気になってきたときに15分などタイマーを設定し、その間は『目の前のことしかしない』と決める。その時間を過ぎたら別のことをしてもOK。これは僕が試して、もっとも効果があった方法です。

ただし、創造性が必要な仕事のときは成果を出そうと思わないほうがいいですね。アイデアなどの質が下がってしまうからです」(同)

3、結果期待と効力期待のバランスを取る


「結果期待とは、こうすればうまくいくはずだという期待。対して効力期待とは、自分はそれが実行できるという期待です。このバランスはすごく重要で、大きすぎる目標を立ててしまうと多くの人ははなから無理だと諦めて努力しなくなります。

何度か目標をクリアする経験を積み重ねていくと、自然と効力期待は上がっていくんです。だから目標を立てるときは、効力期待がどれくらいなのかも同時に意識しましょう」(同)

4、こなした量+一言コメントを加えて記録する


「集中力の持続にも記録が役立ちます。どれだけやったかの数字だけでなく、今日の行動が目標にどう近づいたかを主観でいいので記録するのが大事。これはロングターンで高いモチベーションを維持することにつながり、結果的に集中力がUPします」(同)

5、わからないことは書き出して整理する


「わからないことに手をつけるときは、まず紙に書き出して整理してみること。そして、その勢いで手をつけてみると案外できてしまうんです。最初は70%わからないと思っていたことが、紙に書くだけで50%ぐらいになりますよ」(同)

6、報酬が必要なことと達成感が必要なことを知る


「アンダーマイニングとエンハンシングの法則と呼ばれますが、前者は『ご褒美を与えるとやる気が失われる』、後者は『ご褒美を与えるとやる気が高まる』現象を表します。タスク処理をするときや、ある程度まで地位が高まると報酬が必要なのですが、心から好きなことをするときは、報酬ではなく達成感がもっともモチベーションになります」(同)

7、トータル11時間を超える瞑想を取り入れる


「まずは1日5分から瞑想をスタートしてみましょう。やリ方は非常に簡単。リラックスした状態で背筋を伸ばして座り、軽く目を閉じながらゆっくり深呼吸を繰り返します。5秒ほどかけてゆっくりと息を吸い、また5秒かけて吐きましょう。何も考えないことに集中するんです。瞑想時間がトータルで11時間を超えると、集中力が高まることが研究で明らかにされています。さらに1日20分間瞑想すると、集中力が1.5倍になるという研究結果も。非常に有効的な方法ですよ」(同)

まとめ

 


DaiGoさんのあまりの知識量に圧倒されっ放しだった90分間のセミナー。会場では、皆さん必死にメモをとっていました。DaiGoさんいわく「2時間集中できたら確実に人生は変わる」とのこと。まさに、DaiGoさんご自身が超集中力を身につけたことによって人生を大きく変えた一人。

彼は小学校1年生から中学校2年生まで、ひどいイジメを受けていました。しかし、集中力を生かし唯一無二の武器を手に入れた今、舞台の上で大勢の人から拍手喝采を受けています。徹底して集中力を鍛えることで、予想をはるかに超えた有意義な人生を歩むことができるとしたら。試してみないなんて、あまりにもったいない! まずは「できる」と心に決めることから。さぁ、Let’s Try!


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※この記事は2016/10/29にキャリアコンパスに掲載された記事を転載しています

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