現在、日本に浸透しつつあるキャッシュレス決済。さまざまな種類の決済サービスが生まれており、どれが自分に合ったサービスなのか迷われている人もいるでしょう。
キャッシュレス決済の代表的なサービスのひとつに、クレジットカードがあります。しかし、クレジットカードだけでも、“銀行系”や“信販系”など種類が多岐にわたっており、それぞれ特徴が異なります。
もしあなたが「特定のお店で買い物をすることが多い」「貯まったポイントを上手く利用してお得に買い物をしたい」という人ならば、 “流通系”のクレジットカードがおすすめです。
流通系クレジットカードとは、コンビニやスーパーなどの小売店がカード会社と提携して発行するクレジットカードのこと。
カードに付帯している独自の特典や割引サービスを利用することで、毎日の買い物をお得にすることができます。
今回は、流通系クレジットカードの特徴や、お得な使い方などをご紹介します。
流通系クレジットカードの特徴
ポイントが貯まりやすい
まず、流通系クレジットカードの大きな特徴として、特定店舗でのポイント還元率が高いことが挙げられます。
一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%(200円=1ポイント)と言われています。
しかし、流通系クレジットカードを提携先の店舗で利用した場合のポイント還元率は1.0%(100円=1ポイント)が基本となっており、なかには1.5%を超えるところもあります。
また、各店舗でポイント増加キャンペーンが特定の日に行われる場合もあり、さらにお得にポイントを貯めることも可能です。
貯まったポイントは、買い物の支払いや、金券・電子マネーなどへの交換、店舗商品との交換などに使うことができます。
カードを作りやすい
クレジットカードを作るには、発行元による審査を受ける必要があります。
審査は申込者の個人情報を元に行われ、「収入が低い」「定職に就いていない」などの悪条件が重なると、審査に落ちてしまうこともあります。
特に銀行系クレジットカードは審査が厳しく、一定以上の年収がないと審査に通るのは難しいところもあります。
一方、流通系クレジットカードは、比較的審査に通りやすいと言われています。
また、カードの発行スピードが比較的速いことも嬉しいところ。一般的なクレジットカードは発行に1~2週間前後かかりますが、流通系クレジットカードは、申し込み後に店舗で即日受け取りができるところもあります。
さらに、年会費無料のカードが多いため、気軽に申し込むことができます。
優待特典がある
店舗によっては、流通系クレジットカードを提示するだけで「〇%割引」「〇円割引」などの割引特典を受けることができます。
また、誕生日などにプレゼントがもらえたり、商品抽選くじが貰えたりする、クレジットカード会員限定の優待特典が用意されていることもあります。
お得に買い物をするためのテクニック
ここからは、流通系クレジットカードを使ってお得に買い物をするためのテクニックを紹介します。
複数枚の流通系クレジットカードを用意する
基本的に、流通系クレジットカードは提携先の店舗か、そのグループ店舗で買い物をしたときのみ特典を得られます。
よく利用する店舗の種類が複数ある場合は、それぞれの店舗でクレジットカードを発行し、うまく使い分けて特典を得ると良いでしょう。
ただし、複数枚のクレジットカードを所持すると、支払いが分散し、引き落とし金額が分かりにくくなるというデメリットもあるので注意が必要です。
キャンペーン期間にまとめ買いをする
上述したように、店舗によっては特定の日にポイント増加キャンペーンや割引キャンペーンが行われることがあります。
キャンペーン日時は店舗の公式サイトなどで確認できるので、いつ、どんなキャンペーンが行われるか把握しておき、それに合わせてまとめ買いをするとお得です。
また、クレジットカードの累計購入額ごとにポイントボーナスが付くところもあります。
例えば、セブン&アイ・ホールディングスのグループ店舗で使用できる「セブンカード・プラス」は、累計購入額が100万円に達すると3,000ポイント、150万円で10,000ポイントのボーナスがもらえます。
累計ボーナスの計算期間は1年間などに限定されることが多いので、キャンペーン時のまとめ買いを上手く活用して、お得に購入額を積み重ねていくと良いでしょう。
貯まったポイントは電子マネーや金券に交換する方が良い
貯まったポイントの使い道ですが、自由度が高く価値の分かりやすい電子マネーや金券に交換することをおすすめします。
ポイントはそのまま店舗での支払いにも使えますが、ポイント支払い分にはポイントが付かなくなることがほとんどなので少し損をしてしまいます。
また、商品交換(○○ポイントで扇風機と交換など)にも使うこともできますが、交換先の商品が他店舗で安く販売されている場合もあるので、あまりおすすめできません。
電子マネーの場合は、チャージ先によっては使用時にポイントを得ることができますし、金券は利用店舗が限られますが、直接商品と交換するよりは自由に使用でき、プレゼントにも使えます。
ポイント交換には有効期限が設定されていることもあるので、「迷ったら電子マネーか金券」と決めておくと良いでしょう。
おすすめの流通系クレジットカード
ここからは、おすすめの流通系クレジットカードを3つ紹介します。
「イオンカードセレクト」
イオングループが発行している「イオンカードセレクト」は、クレジットカード機能、イオン銀行のキャッシュカード機能、電子マネー機能(「WAON」)が一体化しており、使い勝手の良いカードです。
■主な特徴
・年会費無料
・毎月20日、30日はお客様感謝デーで5%オフ
・毎月5・15・25日はポイント2倍
■主な優待店舗
・イオンモール
・イオンタウン
・まいばすけっと など
ポイント還元率は0.5%ですが、月2回の5%割引デーや、月3回のポイント2倍デーなどをうまく利用することでお得に買い物することができます。
「セブンカード・プラス」
「セブンカード・プラス」は、セブン&アイ・ホールディングスが発行しているクレジットカードです。
電子マネー「nanaco」にチャージ(入金)可能なため「nanacoポイント」が貯まりやすく、現金よりも少しお得に公共料金を支払うことができます。
■主な特徴
・初年度年会費無料、次年度は利用金額が年間5万円を超えれば無料
・8の付く日はイトーヨーカドーなどで5%オフ
・セブン&アイグループの対象店で使うとポイント還元率が1~1.5%
・100万円使うと3,000ポイント、150万円で10,000ポイント、以後100万円ごとに10,000ポイントのボーナスポイントが付与
■主な優待店舗
・セブン-イレブン
・イトーヨーカドー など
こちらも基本的なポイント還元率は0.5%ですが、セブン&アイグループの店舗で使うとポイント還元率が倍増。
セブン-イレブンで使うとポイント還元率が1.5%(200円=3ポイント)に跳ね上がるので、コンビニでよく買い物をする人におすすめです。
「Tカードプラス」
ビデオレンタルや書籍販売を行うTSUTAYAと提携して発行している「Tカードプラス」は、エンタメ好きな人におすすめのクレジットカードです。
■主な特徴
・年会費無料
・TSUTAYA店舗で使うとポイント還元率が1.5%
・レンタル更新手続きが不要/更新費用が無料
・前月の利用頻度に合わせて次月のポイント還元率がアップ
■主な優待店舗
・TSUTAYA
・蔦屋書店
・ファミリーマート など
大きな特徴として、TSUTAYAで「Tカードプラス」を利用した頻度に合わせて、次月のポイント還元率がアップしていく「ツタランク」サービスがあります。
カード払い(※)の利用日数が月1回以上で2.0%、3回以上で2.5%、5回以上で3.0%と増えていき、利用回数が多い人ほどお得になります。
※「Tカードプラス」を提示のみで現金払いをした場合、ポイント還元率は月1回以上が1.5%、月3回以上が2.0%、月5回以上が2.5%となります。
以上、流通系クレジットカードについて紹介しました。
よく通っている店舗で、さらにお得に買い物をしたい人にぴったりな流通系クレジットカード。上手く利用すれば家計の節約にも役立ちますし、買い物をさらに楽しくすることができるでしょう。
「キャッシュレス決済を利用してみたい」「でも、どのサービスを選べば良いかわからない」と悩んでいる人はまず、よく行くお店のクレジットカードに申し込んでみてはいかがでしょうか。
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