普段からよく耳にしているのに、いざ意味を問われると答えに窮してしまうのが「ビジネスカタカナ」。しかし、「分からない」と自覚したときこそが成長のチャンスです。この機会にしっかりと意味を押さえておきましょう。
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新入社員として覚えておきたい、よく使われるビジネスカタカナ語
ドライブ|drive
車を運転することを「ドライブする」と言いますね。ビジネスシーンにおける「ドライブ」はこのニュアンスとよく似ており、「前に進める」「追いかける」といった意味で使われています。
また、「前に進める」という意味から派生して、「頑張る」というニュアンスを持つことも。状況に応じて受け取り方を変える必要があります。
【使用例】
上司A:今期の売上は目標に届きそうか?
部下B:今月の業績は未達に終わってしまったので、来月は「ドライブ」をかけます。
インバウンド|inbound
訪日旅行者のことを「インバウンド」と呼ぶことが一般的になりましたが、旅行分野だけでなく、マーケティング分野でもよく使われる言葉なので、これを機に覚えておきましょう。
マーケティング分野における「インバウンド(インバウンドマーケティング)」とは、記事や動画などのコンテンツを発信し、検索エンジンやSNSを介して、消費者からアクセスしてもらい、サービスや商品を周知することを指します。
一方で、企業から顧客に向けて、マス広告やダイレクトメールを送る手法を「アウトバウンド(アウトバウンドマーケティング)」と言います。
【使用例】
社員A:新規顧客の獲得のために何かいい策はありませんかね。
社員B:SNSとSEOを強化して「インバウンドマーケティング」に注力してみましょう。
アジャイル|agile
「アジャイル」は「すばやい」「俊敏な」という意味をもつ英単語が語源。そこから主にソフトウェア開発の現場において、状況や仕様の変化に柔軟に対応しながらプロジェクトを進めていくことを「アジャイル」と呼ぶようになりました。
「アジャイル」は1~4週間程度の期間ごとに、範囲内での要件定義や実装、修正を繰り返すのが一般的。事前に作成した仕様書を絶対とする従来の開発手法と比較すると融通が利きますが、先を見通さずに進めると収拾が付かなくなることも。
効率的に「アジャイル」を回すためには、関係者同士の密なコミュニケーションが欠かせません。
【使用例】
社員A:仕様変更のたびに追加費用が発生するのは怖いな。
社員B:「アジャイル開発」を取り入れるのはどうだろう。
コンバージョン|conversion
主にWebマーケティングの分野で耳にする機会が多い「コンバージョン」という言葉。「変換」「転換」といった意味を持ちますが、ビジネスシーンではもっぱら、対象となるWebサイトにおける最終的な成果地点を指します。
「コンバージョン」の定義は、それぞれのWebサイトによって異なります。通販サイトであれば商品が売れることを指しますし、ほかにも会員登録や資料請求などが該当することもあります。
【使用例】
社員A:この前の施策はうまくいっていますか?
社員B:毎月の「コンバージョン数」に良い変化が出てきました。
ドラスティック|drastic
「ドラスティック」は、「徹底的な」「思い切った」といった意味をもつ言葉で、主に大きな変化を表現するときに使います。「抜本的」と言い換えることもできるでしょう。
現在の状況に対して大きな変化や転換を行うときに使うので、些細な変化が生じる場面で「ドラスティック」と表現すると、大袈裟と捉えられてしまうこともあります。多用は避け、ここぞという場面で使いましょう。
【使用例】
部下A:この状況どうにかなりませんかね。
上司B:業務改善に向けて、来期から「ドラスティック」な制度改革を行います。
ブルーオーシャン/レッドオーシャン|blue ocean/red ocean
競合他社がおらず、自社だけが展開できる市場のことをビジネスシーンでは「ブルーオーシャン」と言います。反対に、競合他社が多く厳しい競争を強いられる市場を「レッドオーシャン」と表現します。
【使用例】
上司A:「ブルーオーシャン」を見つけるために、まずは自社の強みから洗い出そう。
部下B:うちの業界も競合が多くなってきましたからね。
ビジネスカタカナに限らず、「分からない」「知らない」をそのままにしない姿勢を意識すると、あなた自身の大きな成長に繋がります。常日頃から、学ぶことを大切にしたいですね。
【よく使われるビジネスカタカナ語まとめ】
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