ニュースアプリのトップを飾る「経営統合」の文字。
ヤフーとLINE、マツモトキヨシとココカラファインなど、ここ最近だけでも経営統合に関するニュースをたびたび目にしました。どこか遠いところの話のようにも感じるけれど、企業規模に関わらず、あなたの勤務先もいつか他社と経営統合する日がやってくるかも。
そんな日がいつ来ても慌てないよう、「経営統合」や「合併」について知っておきましょう。このふたつは、似ているようで実は異なることを知っていますか?
違いを理解するためのキーワードは、持株会社です。
持株会社とは、経営統合で新たに作られる親会社
経営統合が行われるとき、既存の会社のかたちが残ってある程度の独立性が保たれることを、意外に感じる方もいるかもしれません。
経営統合では、持株会社が親会社として新たに作られ、複数の会社を傘下に収めます。つまり2社で経営統合を行う場合は、新たな持株会社を加えて3社のグループとなり、グループ内で個別の事業と各社の連携を進めることになるのです。
単体で事業を運営するよりも、弱点を補完し合えるなどのメリットがあります。
合併では、会社がなくなるかも……
一方、合併では持株会社は作られません。新設する会社に合流する「新設合併」か、いずれかの会社が吸収する「吸収合併」の方法で経営をまとめます。つまり、経営統合とは異なり、会社の数が減ってひとつになるのです。
存続会社によって、スピード感のある意思決定ができるなどのメリットが生じる陰には、消滅してしまう企業がある……。
「経営統合」と「合併」を一言で表すと
今回、解説した「経営統合」と「合併」の違いを一言で表すとこちら。
経営をまとめる点は経営統合も合併も同じですが、まとめた後の会社のかたちが異なることを覚えておきましょう。
文=遠藤光太
イラスト=前田はんきち
編集=五十嵐大+TAPE
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