Airbnbに続け！　共同消費型サービスで“なんでもシェア時代”が到来！

世の中には使われていない物って、実はたくさんあるものです。例えば自動車。自動車通勤をしている人を除けば、平日ほとんどの家庭の自動車は駐車場に止まったまま。部屋もそう、あなたがひとり暮らしを始めたあと、実家のあなたの部屋はどうなっていますか？

そんな世の中の使われていない物と、使いたい人をマッチングするP2P（個人間取引）の共同消費市場が、近年盛り上がりを見せています。個人の間の貸し借りって、なんだか目新しくもなさそうな気がするけど…。そもそもなぜ今、注目を浴びているのでしょう？

評価額1兆円!?　共同消費型サービスの元祖Airbnb

最近よく日本でも耳にするようになった「Airbnb（エア・ビー・アンド・ビー）」。「190カ国の地元の家で、暮らすように旅をしよう」をテーマに、世界中の人々と部屋の貸し借りができるWebサービスです。2008年に共同創業者のジョーとブライアンがサンフランシスコの自宅に旅行者を泊めたことから始まったという同サービスは、オンラインプラットフォームとなることで、世界190カ国55万カ所以上で、1000万回以上（2013年時点）利用されるまでに成長。

昔からあった「個人の間での貸し借り」という行為ですが、ITの力を借りて、より広範囲に、そしてリアルタイムに、貸したい人と借りたい人をつなげてくれるようになったというのが、共同消費型サービスが盛り上がっている理由のようです。

そしてなにより、世の中のすべての部屋がホテルになる可能性があるので、そのビジネス上のインパクトも計り知れません。Airbnbの投資家からの評価額はなんと100億ドル（1兆円）ともいわれているのだとか…。

次々と現れる◯◯版Airbnb、広がる共同消費の波

「えっそんなに!?　だったら自分も！」と考えるのが人のさが。「Airbnb」に続けとばかりに、「Airbnb for X」といわれるさまざまな共同消費型サービスが立ち上がっています。

「相乗り」したい人のためのライドシェアサービス　-Lyft-

車の運転手と相乗りを希望している人をマッチングするサービス。「◯◯まで行く予定だけど一緒に乗りたい人いる？」というような話を、知らない人との間で数分で成立させてしまうというのだから驚きです。単純に車をレンタルする「Getaround」というサービスも人気なのだとか。

世界の食卓をシェア！　料理を作る人と食べる人をつなぐ　-KitchHike-

海外の旅先でその土地の料理を食べたい！と思ったら、どこもかしこも日本にもあるチェーン店ばかり、なんてことありますよね？　日本発の共同消費型サービス「KitchHike」は世界の食卓を共同消費するサービス。登録者の家庭の献立がレストランのメニューのように並んでいて、おいしそうだと思う家庭を訪問し、料理を楽しむことができます。世界のおふくろの味に舌鼓、考えるだけでわくわくしますよね。

自転車にサーフボードも！　シェアでアウトドアを楽しむ　-Spinlister-

自転車やサーフィン、スノーボードなどを個人の間で貸し借りできるサービスが「Spinlister」。どれも高額なだけに、始めるにも勇気がいるスポーツでしたが、このサービスが広がれば気軽に試すことができるようになるかもしれませんね。自転車などは旅先でレンタルすることで、これまでにない新しい旅行体験を提供してくれることでしょう！

多くのサービスがうたっているように、共同消費の大きな特長が、知らない人とモノや時間を共有することによる新しい出会いと体験。今回ご紹介したサービスの中にはまだ日本に上陸していないものも多いですが、もし日本でサービスが普及したら、きっと新しい消費体験を私たちに提供してくれるに違いありません。

まだ、あなたの身の回りに眠っている資産があるかも…

共同消費型サービスの多くが、「空いている頻度が高い」「高額なもの」を対象としています。これは市場に提供してくれる貸し手がたくさんいて、サービスを利用してでも借りたい人がいるというのが、サービスが成立する条件だからでしょう。もし今あなたの身の回りを見渡して、上記に該当するものがあれば、それは新たな「Airbnb for X」を生み出すビジネスチャンスかもしれませんね。